第二十二章

やっべ、ぜんぜんかけないうちに一ヶ月過ぎてた…
宴会でつまりさえしなければ落ちまで一直線にかけたのだが…


というところで、納得し切れてはいないものの、これ以上時間をかけてもキャラが動いてくれそうにないので乗っけます(自然に動いてくれる間は納得できるものがかけるのだが、強引に動かすと微妙になってしまう)




               第二十二章

宴会会場、フォルテンマイヤー家

【彰】
「よし、大体これで準備完了だな」

今回の準備はほとんど俺達で仕切っていた
無論、フォルテンマイヤー家のメイドにも手伝ってもらいはしたが(何せ人数が人数だ、今までのように個人規模が数人でどうにかまかなえるものじゃない)

【愁厳】
「え~…まずはセルマ殿、本日はこのように会場をお貸しいただきありがとうございます」

愁厳の挨拶から始まるのも恒例となったわけだ

【愁厳】
「我々はあの戦いを勝ち残り、誰一人欠けることなくこの場に揃うことが出来た、まずはそのことを誇りに思いたい、そして、これから先道が分かれることになるものもいるが、その行く先が輝かしいものになることを祈って、乾杯!」
【一同】
「乾杯!」

大量の食べ物と酒が一気に消費されていく
これだけの人数ともなると自分の目当てのものは即座に回収しておかないと泣きを見ることになる
なので、今回で食い収めになる刀子の和食など道が分かれた連中の料理を先に回収しておく

【彰】
「…考えてみると和食を食える機会が一気に減るな…」

俺は中華だし、菊理はどちらかといえば洋食系だ
まあ、愁厳あたりは実は得意だし、作ろうと思えば作れない面子でもない、か

【彰】
「さて…」

ゴルトロックの料理を食するのは初めてになるな…
まあ、こちらでの洋食と大差はない、食材もまあ…極端に異なるということもないようだ
主に肉料理が大目に思えるが、これは単に主催者…となると俺達か…まあ、間違いでもないが…会場提供者及び関係者の好みによるのだろうということは想像に難くない
菜食主義者などこの場にいない、ということだ

【プーキー】
「よお、お前さんか?彰ってのは」
【彰】
「あ、ああ…」

人間よりも一回りから二回り大きい体格の二足歩行の豚…向こうの種族のオークといったか、に話しかけられる、面識はないが、この場にいる以上セルマたちと浅からぬ縁があるのだろうが

【プーキー】
「俺はプーキー、ガラとは昔からの相棒だ」
【彰】
「ああ、聞いたことがある、あんたがそうか…」

相変わらず、ゴルトロックの種族には慣れない…
ガラやエルフ数人とは長い付き合いになってもいるが、慣れたのなどまだ人間とそう遠くない外見の種族、ドラゴニュートやエルフ、メドラビット(少女の外見のまま年を取らない種族、縁があったのはキャロルというここのメイド長か)などのような種族ぐらいだ…

【彰】
「例の一件では地上で戦っていたそうだな」
【プーキー】
「まあな、あの程度、魔銃戦争の比でもないがな」
【彰】
「ああ…ゴルトロックのほうはでかい戦争もあったんだったな」
【ガラ】
「そっちでは特に大きな戦争はここ数年じゃなかったそうだね?」
【彰】
「俺らが生まれる前に大戦があっただけのようだしな…まあ、俺とかは一対多数の経験もあるけどな」

一応、それなりの武装した一個中隊を壊滅させた経験もある
詳しくはトーニャの妹にかかわることだが

【彰】
「まあ、これで当分はドンパチとは無縁の生活に戻れそうだしな…」

しばらくの休息も悪くないだろう

【ガラ】
「君は今は学生だったね?」
【彰】
「ああ、正真正銘、神沢学園三年だ」
【ガラ】
「あと一年で卒業だな…それで、卒業後の進路は決まっているのかい?」
【彰】
「あれ?言ってなかったっけか?今バイトしてる喫茶店の二号店を開くことだ」
【愁厳】
「お前の行く道はそれで決めたのか…マスターの許可は取ったのか?」
【彰】
「ああ、決戦の前にな、卒業したらここで正式に修行させてくれと頼んだらあっさりと了解をもらってな」
【駆】
「この前バイトのときに機嫌がよかったのはそれか…」
【彰】
「なので卒業後の進路も確定している、まあ、俺の力が必要になったら声をかけてくれてかまわない、共に戦った仲だ、捜査や制圧ぐらいなら協力しよう」
【ガラ】
「こちらとしては願ったりかなったりだが、いいのかい?」
【彰】
「あ~…仕事がないときな、バイトしかり自分で店開いた後しかりだが、本業をおろそかにはしたくない」
【ガラ】
「解っているさ、それじゃあ、どうしても人手が足りないときには頼むよ」
【彰】
「任せておけ、九鬼流を決して衰えさせるわけには行かないからな、適度な実戦は必要だ」
【愁厳】
「手合わせでよければ、俺も相手になるが」
【彰】
「そうだな、お互いに自分の学んだ技を衰えさせることなく受け継がせていきたいからな」
【愁厳】
「ああ」

俺の九鬼流、愁厳の一乃谷流、どちらも継承していくべき技であることは間違いない
愁厳は能力の都合上実は一乃谷流を完全には扱えないが、その分習得した技の習熟度では刀子をはるかに凌駕する
たとえば同じ鋼獅子であっても、俺と双七の焔螺子以上の違いが出るのだ
それはたとえば速さであったり、一撃の重さであるだろう
実際に武器を振るうのは単純な腕力ではない、趣味程度ではあるが刀も使うことがある俺ならばわかる、ああいう武器は腕力で叩き切るものではない
踏み込みの正確さ、適切に刃を通す技量、そういった点で見れば、愁厳は刀子以上だ
単に片手で文壱を扱えないという程度、技を受け継がせていく上でハンデにはならないだろう
愁厳の手ほどきで一部の一乃谷流を扱えるようになった俺が言うのだから間違いない
いや、まあ…本家の二人に比べれば使えるの域は出ないし、俺の場合は徒手空拳が本気の技になるのだからそこは仕方ない

【彰】
「まあ、俺は技を教えてもいいんじゃないかと思える奴は数人いるけどな」
【愁厳】
「ほう…お前ならばわが子に最初に教えると思ったが」
【彰】
「まあ、それも悪くはないかもしれないが、今の時点からさらに進化した技を身に着けたい、何より、今のままでは師匠には遠く及ばんのだからな」
【愁厳】
「免許皆伝だけでは足りぬ、ということか」
【彰】
「ああ、俺は師匠と並びたい、そして超えてみたい」
【アルフレッド】
「困難な道になるだろうな、あの男の強さは俺もよく知っている、だが、お前にならばできる、そう思えてくるのもまた事実だ」
【彰】
「師匠は立ち止まってしまったからな…先に行くこともできたのだろうがな…一度立ち止まったまま次の一歩を踏み出せなかった、その停滞がなかったならば俺は一生涯かけようとも師匠には追いつけなかったさ」

苦笑する

【彰】
「まあ、俺もそうならないように尽力するさ、それが師匠の遺言でもあることだし」
【愁厳】
「俺もそろそろ身を固めるべきかな…」
【彰】
「…まあ、お前があいつといい仲になりつつあるのは気づいてるがな」
【愁厳】
「…」

お互い同時に目を向けたのは菊理と親しく話す女生徒

【彰】
「赤い夜で知ったことだが、お前あいつと相性いいよな」

組んで早々にあの連携技術、お互いに努力の人でもあるしな、波長が合うのは解っていた気もするが

【彰】
「ま、祝福するぜ、お似合いだと思うし」
【愁厳】
「ありがとう…でいいのかな?この場合は」
【彰】
「いいと思うよ、俺もあいつ以外に惚れたことないからわからんけど」
【アルフレッド】
「ほう…愁厳君と彼女はもうそんな関係だったのか」
【愁厳】
「いえ…まだ正式に告白したわけではないので」
【彰】
「まあ、あれだよ、そのうち俺や菊理、メッツァーあたりがいらん世話を焼くと思うが」
【メッツァー】
「ああ、見ていてじれったくなったら協力しよう」
【ココノ】
「メッツァー様は気が短いですから、私たちにお膳立てされる前に告白したかったら急いだほうがいいですよ」
【彰】
「とまあ、強力なお味方もいることだしな」
【愁厳】
「ぐ…解った、人にお膳立てされて告白と言うのも男としてどうかと思うところはあるからな…卒業前には片をつけよう」
【彰】
「言ったな?よし、じゃあメッツァー、卒業式までに告白しなかった場合は俺たちで大掛かりにしてやろうぜ」
【メッツァー】
「面白い、乗らせてもらおう」

さて、卒業まではそう遠くないぞ、愁厳よ

【プーキー】
「青春だねえ…」
【ガラ】
「君はよい伴侶がいるじゃないか」
【プーキー】
「そうなんだが…」
【アルフレッド】
「いいことではないですか、若者が若者として青春を謳歌している、年長者として見守ってやらなければ」
【ガラ】
「そうだな…」

しばらく見て周り、結構な時間が経過したので

【彰】
「さて、恒例のやつ行っとくか」

THE・酔っ払いチェック!

まずは、俺、愁厳、刑二郎、志都美、菊理、栞、美鈴、駆、賢久、雪子、メッツァー、ココノ、凛々子、香奈葉、ティアナ、ヤト、ミズハ、咲月、ライル、ストライフ、リル、アスト、リリス、リック、アルフレッド、セルマ、ガラ、プーキーは酔ってはいない、特に数人は飲んですらいない
双七はいつもよりも酔いが早いか?
すずは酔っ払い始めているが、彼女は基本的にうだるだけで絡んだりなんだりと言うのはないので助かる
刀子はいつものごとく刀子スマイル、餌食は今回も奈緒で、どうやら酔っ払ったときにあの二人は相性がいいということに気づいたその他大勢が奈緒を目の前に配置していたようだ
トーニャの地雷は結局踏んだ人間はいない、まあ、ゴルトロックの面々を除けば彼女の地雷は承知しているのだから当然と言えば当然か…
麻由希はまあ、呂律が回らぬままに酒を飲んでいる、いつもどおりだ
直哉は多少酔い始めている程度だ、前回の反省もあるのか控えているようだ
匡は例によってなぜか腹踊りをはじめ香央里に張り倒されている…ところで、なぜ腹踊りを始めるのだ?
優はまあ、自分で弱いと言うだけはある、撃沈こそしていないが呂律は怪しいな
ヴァレリアと雪は程よく酔っ払って、エルネスタに絡まれている
で、当のエルネスタ本人歯酔っているのかいないのか不確かだ、顔は赤いが、それが酔いによるものであるかどうかはうかがい知れない
そしてルダは結構な絡み酒であることが判明した、アルフレッドが何度かいさめている
さくら、みゅう、ゆかは撃沈している、ついでに狩人は向こうで死んでいる、比喩抜きに呼吸も今は止まっていることだろう、例によってすぐに復活するのだろうが
ゴルトロック側で赤い夜にいなかった数人は驚いていたが、そういう奴なのだと説明するとすぐに理解していただけた

【狩人】
「ふう…また死んでしまってたよ、今はどんな感じかな?」
【彰】
「死屍累々と言うには遠いが、何人か撃沈したばかりだな」
【狩人】
「そうか…じゃあまた少し楽しんで死んでおくよ」
【彰】
「…ああ、そうしておけ」

死んでおくという言い方はないだろうに…

【アルフレッド】
「変わらないな、彼は」
【彰】
「まったくもって、宴会の最中に死ぬのはいつものことになってきたよ」
【ガラ】
「これからも彼が死ぬのを見る機会は少なくないんだろうね」
【彰】
「まあ、あれだ、二十回も見れば慣れる、狩人も学園外では極力死なないように努力はしてるしな」

まあ、実を結んでいるかは別問題なのが悲しいところだが
学園外でもちょっと体がぶつかればそれだけで骨が折れるわけだし、走っている人間に体当たりでもされた日には即死だろう
…そういえば、狩人と双七の初対面はそんな感じだったと聞いた記憶があるな

【彰】
「ま、狩人が死んでるのを見かけたら俺か愁厳に連絡してくれれば迎えに行くよ」

愁厳にいたってはどのような死亡状態でも対処できるように万全の準備がなされているからな
俺の場合は担ぐのがせいぜいだが、原形さえとどめていれば俺のほうが早いと言う自信はある

【愁厳】
「それも後数日だと思うとなかなかに感慨深いがな」
【彰】
「…双七、刑二郎、向こうに戻ったら狩人の死亡時の対処はお前たちの仕事だぞ」

よくよく考えたら慣れてる二人はこっちに残ってしまうわけだし、後は対処法がわかっている二人に任せるより他にないか

【ガラ】
「そうか…よく考えれば彼らともこの宴会が最後になるんだな」
【彰】
「俺の場合スイートナイツはもう少し余裕があるけどな…って」

気づいたんだが、俺の家のあいつらの部屋って…

【彰】
「荷物とかはどうなるんだろうな…できればそのままでいてほしいが」
【凛々子】
「え?」
【彰】
「別に変な意味じゃねえぞ、なんていうか…確かに一緒にいて戦った、と言う証みたいなものか、いずれは片付けることになるかも知れんが、今はその名残があってほしい、とそう思うんだよ」
【メッツァー】
「それに、何かの縁でまたお前らがこっちに来る羽目になったとき都合よく同じ部屋があるなどと期待するわけにもいかんだろう?」
【彰】
「さて、果たして荷物がどうなっているのか、ここらへんは無貌の神でなければわからんことか」
【菊理】
「こっちの世界に投影されているものならそのままにできるらしいですよ?」
【彰】
「ああ、菊理はデミウルゴスの声が聞こえるんだっけ?」
【菊理】
「しばらくは聞こえるみたいです、そのうち会話も困難になるらしいですけど」
【彰】
「そうか…ならそのままにしておこう、どうせ部屋に入る器械など掃除のときぐらいだ、それに関しては菊理と栞にほとんど任せるし、俺の部屋と一部は除いて」
【凛々子】
「彰ってそういうところはやらないものね」
【彰】
「面倒だからな、やろうと思えばある程度以上にはできるんだが…一人暮らしが長かったからな、家事一般はそれなりにできる」
【愁厳】
「お前、実は関白亭主だったのか」
【彰】
「ふむ…さて、愁厳、また俺はお姫様抱っこで駆け回る羽目になりそうだが、そろそろお開きにしてもいいんじゃないか?正直、ゴルトロックからの距離を考えるとな…」

今までと違い、圧倒的に距離の差がある、これをあの体制で往復するのはそれだけでぶっ倒れるだろう

【愁厳】
「そうだな…この場にいるほとんどが酒を飲んでいる以上車で移動というわけにも行かないからな」

一応ここの客間を使わせてもらえるみたいだが、はっきり言って潰れた連中はお泊りと言うわけにも行かない連中なので残念ながら運ばざるを得ないのだ
そして、車を運転できる奴はこの場にいない、リックとアルフレッドは出来るのだが、先ほど酒を飲んでいるのでさすがに任せるわけにもいかないだろう

【彰】
「さて…さくらは任す、俺は香央里を送っていこう、解散にするならもう帰ってくる手間は不要にしたい」

さくらの家は俺の家からだと遠回りになってしまう、香りの家ならば道中なのでそのままいけるのだが

【リック】
「後片付けはお任せください」

と、この館の執事と

【キャロル】
「ま、それがあたしらの仕事みたいなもんだしね」

とこの館のメイドのお言葉にあやかり

【愁厳】
「では、そろそろ解散にしたいと思う、まだ残って酒を飲む、食事を取るなどは自由とするが、フォルテンマイヤー家に泊まることが前提となるだろう」
【彰】
「用はお泊りが出来ない奴はそろそろ帰りましょう、ってことだよ、俺んちの居候連中は好きにしていい」

そういって、俺は香央里を抱きかかえた

【彰】
「菊理、栞、帰るぞ」

居候と家族の線引きがここに出来ていることに気づく
俺にとって家族としてみているのはこの二人だけなのだ、後は家族のような居候、であることに気づく
もっとも、その居候もこれからずいぶんと減ることになる、さびしくなるだろうな…


この後は短い章が二つだけです、別れとその後は別々の章として書きますが、ぶっちゃけ両方短くなると思われます
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