やけっぱちに第二章

すみません…

修正…加えようとすると、どうしても前作を公開せねばならず…
解らない人ほとんどのまま話を進めることにしました!(ぉ

というわけで第二章!こっちはかなり手を入れます、多分

公開しましょうか!

第二章 IZUMO!
            ~第二章~ IZUMO

船で、日本へとたどり着くが…
「それで、その会いたい男ってのはどこにいるんだ?」
「ついてきてくれ」
目的地、出雲学園についたとき、周りはすでに暗くなっていた
「やはり…ここか…!」
出雲学園…表向きは高校と同等の教育を行う学園だが、その地下には、ネノクニとの間に道を開くための宝具がいくつも封印されているという裏の顔がある
「道がひらっきぱなし…布流の剣か…」
布流の剣…ネノクニとアシハラノクニの間にある空間を切り裂くことの出来る剣
「そうじゃよ」
「久しぶりだな…イザナギ」
「そちらの人たちも一緒に来るがええ…全てを話そう…」
「ああ」
そして
「まずは茶でも飲んでくつろいでくだされ」
「イザナギ」
「今は塔間六介じゃよ」
「ならば六介、なぜ、道が開かれているのだ?」
「おぬしが今の時代に生きていることも不思議じゃがな…」
「俺のことなどどうでもいい、それに、貴様も同じなのだろう、不死性は」
「わしは老いれども死ぬことはなく、お前は老いることがない代わりに殺されれば死ぬ」
「そうだ、そんなことはどうでもいい」
「そちらの方々は、トゥスクルのお方だったか?」
こちらの世界のことをいくらか知っているのは…情報が早いだけか、それとも別の要因か
おそらくは別の国の人間ではこちらの話は解りづらいのでは、と思ったのだろう
「そうだ、今回俺が連れてきた、こいつらはこっちの世界についていくらかは情報を持ってるから、話を進めてくれていい」
「それもまたどうでもいいことだったか、本題に入ろう、数ヶ月前、ニニギという男がこちらへの道を通したのだ…」
「数ヶ月!?何故道を塞ごうとしない!?」
「それができぬのじゃ…向こう側からの干渉なのか、道が開いたまま閉じぬ」
「馬鹿な…それではあふれ放題ではないか!?」
「そうじゃ、それで困っておる…」
「こちらも干渉を受けた…サトリといったか…とか言う悪霊が、インフェリアの民を謀り、我らに攻撃を仕掛けさせた、そのときは、思わぬ干渉が入り中断されたがな」
「今にして思えば…あの男、われわれが誑かされていると気づき、止めに入ったのかもしれんな…」
「まあ、死者がでないようにしていたあたり…そうかもな…」
「男?」
「ああ、その思わぬ干渉がそれだ」
「そうか…もしかしたら…」
「スサノオだよ」
「お前は!?」
いきなりその場に現れる
「塔間ヒカル、向こうではカグツチと名乗っている」
「アマテラスと申します」
聞けば、向こうではイザナミの補佐を勤めているそうだ
「そんな重役がこっち来ていいんすか?」
「ええ、今はヒミコさんもいらっしゃいますし」
「ヒミコ?」
「元悪霊軍の長だ、彼女がこちらについたとき、彼女の下を離れた悪霊たちが、なぞの男の下に集まっているのだ…」
「そうか…此度の襲撃は、その連中か!」
目的は不明だが…ネノクニから干渉を行い、世界のバランスを崩そうとするものがいても不思議は無い…
「そうだ、だから、スサノオを送った、武力を行使しても、戦を止めろと」
「なるほど…助かったといっていいのかね?」
「トゥスクルからすればそんなものだな」
「まあ、それで、だ、悪霊をどうするかだ」
「空間の修繕は不可能だ、少なくとも、向こうの頭を倒さぬ限りは」
「その頭の名は?」
「解らぬ…確認しようにもな…」
「解った…敵将にでも聞くさ」
「一つ、言いたい」
ウィニーグが挙手して言う
「どうした?」
「俺たちが完全に置いてきぼりなんだが…?」
そういえば…トゥスクル組とインフェリア組は詳しいことは知らんのだったな…
「解りやすく言うなら、サトリは死者の国から侵略に来た悪霊だ、以上」
「死者の国か…」
「お前らは戻れ、俺はネノクニへと向かう」
「じいちゃん、久しぶりの再会を祝う暇もなくてごめん!俺も、この事態を収めないと…」
「解っておる、こっちにきとる、ニニギ君やサクヤちゃんを回収してからにしたほうがええじゃろ?それまではここに止まっていきなさい」
「無理だろ、圧倒的に部屋が足りない」
そして
「便利なのはいいけどな…こういう時ってここしかないってのも問題だな…」
この町にはビジネスホテルなんて気の利いたものはない、そのため、現在いる場所はというと…まあ、どの町にも一つはある格安ホテル、まあ、言ってしまえばラブホテルだ
「恋人率高くて助かったあ…」
俺とトウカ、ウィニとのあという組み合わせである
気づけば…俺とトウカはこういう関係になっていた…まあ、どこか気があったのだろう…
半分以上、カルラのせいだというのは否めないが…
「他にも安い宿はいくつかあったけどな…そっちのほうはオボロとかに回しちまったからしょうがない…」
「まあ、某はどこでも構わないが…」
「どうした?何か言いたそうだな?」
「ネノクニに行かれるのでしたら某も!」
「しかし…」
あの地に行くとなると…
「誓ったはずです、某は、どこまでも彰と共に行くと」
「…トウカ…」
こうなっては…
「言っても聞かないんだろ…好きにしろ、ただ、いったんトゥスクルに戻ったほうがいいな」
「そうだな…」
「そろそろ寝るか…こっち来いよ」
ベッドが一つしかない…まあ、お約束だが…
翌日
ウィニと顔を合わせた最初の一言
「いや~、昨日はお互いに…」
その首筋に俺の剣先が当たる
「下ネタ厳禁ってか…解ったよ」
「しかしまあ、そういうことやる場のはずなのに、下手なマンションやホテルより壁薄いんだよなあ…音丸聞こえだよ…」
「狙ってる感すらあるよなあ…」
チャキ
「ごめんなさい」
今度は俺の首筋にトウカの剣が突きつけられていた
「まったく…」
「いったん、トゥスクルに戻ろう、ネノクニ行きの件、報告しておかねばな」
「そうだな…」
「俺たちも行くぜ、幻術の礼、きっちりかえさねえとな」
「OK、じゃあ、お前らはこの町に残れ」
そして
「ネノクニか…気をつけてな」
「ああ、大丈夫だよ、今回は結構数多くなるみたいだし」
「そうか…こちらからも兵を貸したいところだがな…」
「トウカだけで充分だよ」
「そうもいかん、今回の兵全員を連れて行くがいい」
「ほう、気前がいいな」
「此度の借りはきっちり返す、それだけだ」
「へいへい、それじゃ、行ってきますかね」
出雲学園に着くと
「おせえぞ!彰!」
「準備はできている、いつでもいけるぞ」
「早くいこーよー!」
「久しぶりに、全力を出すべき相手が見つかった気がします」
結構な数がいた
「え~と、互いにまずは自己紹介でもしたほうがいいな、この数では、呼びかけられてるのを聞いて覚えるのも難しい」
「そうだな…」
「じゃ、まずは俺から、七夜彰、此度、正式にトゥスクルに使えることになった男だ」
「某が名はトウカ、トゥスクルに仕えるエヴェンクルガだ」
「ついでに言うと俺の恋人」
どうでもいいことだが…
「俺はオボロ、トゥスクルの将の一人だ!」
「「僕は…」」
同時に言いだし顔を見合わせる二人組
「はい、俺から、ドリィとグラァ、頼りになるオボロの相棒だよ」
「私はカルラ、トゥスクルの剣奴(ナクアン)ですわ」
剣奴…まあ、読んで字の如しというべきか…戦うための奴隷のことだ…うちでは将扱いなんだがな…
「俺はウィニーグ、インフェリアに雇われてた傭兵だが、今回は、契約を切ってもらって、こっちに来た、まあ、別にわざわざ忠を払うほどでもなかったけどな」
「傭兵の儀はどこへやった?」
「契約条件に、不利益となることが発生した場合には契約を気っても言いと明記させた」
「そうかい…」
異常なほど好条件だ…
「私はのあだよ~、ウィニの恋人」
この前の術師か
「俺はドライゼル、ドラって呼ばれてます」
緑の髪に柔和な目つき…武闘家のようだが…あまりそういう場に立つものには見えないな…
「俺は、十六夜弐式、気軽に弐式と呼んでくれ」
黒髪を切り詰めた魔術師らしい男…ドラに比べるといくらかは戦闘経験を感じさせる風貌だな
「俺は坂神陸だ」
青い髪にドラほどではないがあまり険しくも無い目つき…戦闘経験はありそうだが…さて、戦闘能力の程はどうだろうな
「シメオンだ…よろしく頼む」
赤髪の、まじめそうな目つきの男…使う武器は両刃剣の類のようだが…
「メーガスだ」
紫の…俺ほど長くはないがウェーブのかかった長髪…どちらかというと、俺とは違い、ファッションで伸ばしてるようにも見える…(俺のはただ単に忙しいのと、ファッションとかに興味がないので、伸びるままに放置していただけだ…まあ、最近はある程度伸びてはきるを繰り返しているが…)その手に持つのは…大剣か…
「風来の貴公子だ…」
ドラと同じ格闘家か…だが、その体つきはドラに比べるとよいので、戦闘は結構経験しているようだ…
「インフェリアから来たのはこれで全員だよ」
「あとは、この地の人か」
「まずは俺から、カグツチと名乗っているが…本名、塔間ヒカル、どっちで呼んでも構わないぜ」
「私は逢須美由紀、ヒカルおにいちゃんの妹です」
お兄ちゃんの妹…そのまんまじゃないかと突っ込みたくなるのをぐっとこらえる…しかし、似てないな…義兄妹なのだろうか…すでに既婚で子供までいるようだが…
「私はアマテラス、槍使いです」
「倉島渚、武器はフェンシングよ、よろしくね」
焼けた金髪に鋭い目つき…いくらか修羅場をくぐっただろうことがうかがえる
「水瀬七海です、武器は弓を使います、よろしくお願いしますね」
柔らかい物腰、柔和な顔立ち…一見戦うものには見がたいが…そのたたずまいには何か強力な決意のようなものを感じることも出来る、それに
「ほう、弓術か…飛び道具に乏しいだけに助かるな」
ドリィとグラァ以外、ほとんど前衛か術師だからな…向こうには術に強い体制があるものも多い、そうなると、弓のように物理的な威力を持つ飛び道具がかなり役に立つ
「白鳥綾乃、基本的に術を使うわ」
この人…妙齢というべきだろうが…年齢不詳に見えても、この中では最も年配に見えるのだが…どうなのだろうか?
「そういや個々人の武器についても語ってないな…俺は見ての通り三刀流だ、正確には一刀流プラス二刀流だよ、両方流派名は同じ、御神流だ」
腰元に二刀、腰に一刀という独特の持ち方
「某はこの刀のみです」
「俺はこの二刀だ」
オボロは両方を腰に差しているのだが…俺にはあまり使いやすいように見えない…
まあ、そこは自分に合わせているだけなのだろう…
「「僕たちは弓です」」
「私はこの剣ですわ」
「わ、おっきい…」
「こいつの特注でな…俺でも持ち上げるのが精一杯な代物だが、軽々と扱う腕力の持ち主でもある」
折れない、刃こぼれしない、曲がらないだったか…
「俺はこの大剣か」
うん、俺の小太刀二刀をそれで止めたときには驚いた、取り回しがきくようには見えんが
「私は、癒したり補助するのが専門の昌霊術師だよ~」
のんびりした口調からでも十分理解できるな
「俺は格闘家です」
見れば解る…こいつは…あまり実戦は経験していない?いや、なるほど…人を殺した経験は一度も無いということか…
「俺は魔昌霊術師だ、こっちで言うなら攻撃専門の術師だな」
なるほどね…こっちと違って、攻撃する術師と、回復する術師はまったく違うわけだ
「俺は、まあ、この片手剣だな」
確かに、片手で扱えるサイズだな…もっとも、俺は片手で握る刀として、長刀(1M30)の狼牙を持ってるけども…こいつのは大体80~90
「俺は、じっちゃんから受け継いだこいつだな」
腰についた1m弱といったところか…の刀をたたきながら言うヒカル
「私は、古流武術かな?」
「しかしまあ、どっちかというと子供のほうが戦いには向いてそうだがな…」
世代交代にはまだ早いかもしれないが、それでも子持ちが戦うってのも何かおかしい
先にも言ったが特に綾香
「そうかもしれないけど、それって私たちが年だって言いたいの?」
「そういうつもりは一切ございません…誤解を招くような発言だったことはわびるからこの殺気をどうにかしてください」
「よろしい」
「彰、この女性陣は怒らせるなよ?」
「今のでよおくわかった…」
こんな殺気ぶつけられたのは久しぶりだ…戦場でもめったに浴びねえ…
「しかしまあ、結構後衛も多いな」
「ドリィ、グラァ、七海に、弐式と綾香も入れていいか…確かに」
少ないといった割に、結構多いか?
「しかしまあ、結構そうそうたるメンバーだよなあ」
「そういえば、御神流!?すげえ流派じゃねえか!?」
「知ってるのか?ヒカル」
「ああ、古流武術の技の中では有名なほうだぜ?」
「そうだったのか…っても、俺は“不破”だけどな」
「不破…亜流か」
「正式には裏、とも言える」
「どういうことだ?」
「守るためなら表、殺すためになったら裏だ」
もう少し正確に言うならば…殺すために使えば正統でも裏となり、守るために使えば不破でも表になる、正統は守ることに特化した流派で、不破は殺すための技術を鍛えた流派だ
「大丈夫、彰は表だ、俺たちが保障してやる!」
「オボロ」
「で、流派はいい、どこまで行ったんだ?」
「皆伝でもなきゃ、流派を名乗りはしないよ…」
神速の領域だけではなく、奥義の極をも習得したのだ、皆伝といって差し障りはない…そもそも、御神流において皆伝は一つの区切りに過ぎないんだ…
「一度手合わせ願いたいものだな」
ヒカルが提案してくる…
「向こうについたら軽く、な」
そして、解るものにしか解らない通路を通り、ネノクニへ入る
「変わらないのだな…ここは…今も昔も…」
「そうか、お前、じいちゃんと同時代に生きてたんだったな」
「その同時代がいくつもあるから怖いんだって」
「兄貴!戻ったのか!?」
いつぞやのときの男がいた
「お前は…スサノオだったか…あの時は世話になったな」
「ああ、インフェリアのとトゥスクルのか、気にするな、俺は役目を果たしたまでだ」
「彰…お久しぶりですね…」
とてつもなく懐かしい顔がそこにいた
「叙福!?」
「あまりその名では…ヒミコとお呼びください」
「そうか…ヒミコってのはお前だったのか…」
「はい、本来ならば、悪霊の不始末、元悪霊軍の将である私がやるべきことなのですが…」
「一体…今の悪霊軍の頭は誰だ!?」
「解りません…ただ…」
「ただ?」
「そちらの、男性と外見が似ていなくもなかったような…」
オボロのほうを見ながら言う…
「まさか…」
「どうした!?何か思いついたのか!?」
「いや…過去にこれと同じことを経験しているだろう?トゥスクルの人間は全て」
そう…クッチャケッチャをたきつけた張本人!
「まさか…二ヴェだというのか!?」
「否定できぬ…ここは死者の国…向こうとつながった際に奴がここに来ていないとも言えぬ…どちらにせよ、倒すべき相手であることに変わりはない!」
「今宵は軽い宴でも行うことにしましょう、皆様方も、戦に備え…」
「敵襲だ!悪霊軍が攻めてきたぞ!」
「早速か!行くぞ!」
「ここは我らにお任せを」
「いや、手を貸していただくのはありがたいが、全て任せるのは我らの義に反する」
「解りました」
腰元に二刀、腰に一刀というおかしな構えだが、腰に携えたうちの一刀は一m30強はある刀で、他の二刀は70センチぐらいだろう
そして、その長いほうの一刀、狼牙を抜く
「行くぞ、悪霊ども!」
刃が炎を纏う
「紅蓮紅牙!!」
その焔を飛ばす技だが、先の戦でウィニに使ったものよりはるかに早い上、圧縮率も高く、それゆえ、範囲は狭いが、威力は高い
「続けて、紅蓮、飛翔斬!」
一体を炎を纏った刃で飛翔しながら切り裂く
「お次だ!朱雀、咆哮破!」
刃の焔が朱雀の形になり飛んでいく
「向こうも随分とやるねえ…」
カルラはいつもどおり豪快に相手を解体している、トウカは確実に一体一体を倒す戦法、ドリィ、グラァとオボロは三人で一組で戦っている
インフェリア組は今回休みを決め込んでいるようだ、実力を見ようというところか
「弧閃!」
居合いの衝撃波で敵を弾き飛ばす、ヒカル
「なるほどな…居合い術か」
拳と蹴りで何体もの悪霊を瞬く間に葬る美由紀
見ることすら困難な神速の突きで華麗に敵を倒す渚
的確に急所を射る七海
手に持つ槍だけでなく、術も使い確実に敵を倒すアマテラス
援護系の術で、戦闘を楽にする綾香
剣の一閃だけで数十体の悪霊を吹き飛ばすスサノオ
…前言撤回…年季つんでる分こっちの方が実戦の腕は立つようだ…
「おっと!俺のほうも余所見はいけないな…一番注意引いてるんだし」
先の連撃が目立ちすぎたか…次に多いのがカルラだし
「多く倒せる奴を狙う…王道だがな、相手の格を見極めろってんだ!」
一閃で十数体を吹き飛ばす
「雷光よ!」
天から稲妻が降り注ぐ
「風の刃よ!」
無数のカマイタチが敵を切り裂く
「こいつで、ラストッと!」
最後の一体を切り伏せる
「すげえな、お前ら…」
「次はお前らの実力、じっくりと見せてもらいたいものだな…」
村の中央の神殿に入ると
「彰…お久しぶりですね」
「イザナミ…久しぶりだな…両国が分断されて以来か…」
「到着して早々にご迷惑をおかけし…申し訳ありません」
「いや、俺たちはこのために来たんだ、馬を人数分借りたいが、可能か?」
「はい、こちらからさらに数人を同伴させます、何頭かは二人で乗っていただくことになりますが…よろしいでしょうか?」
「ああ、借りれるだけましさ、馬乗れない奴は挙手!」
え~と、後衛がほとんどか
「これなら何とかなるな…大丈夫、いけるよ」
「某たちにお任せを」
「ま、俺とトウカ、オボロがいるんだ、前衛組としては充分すぎるほどだよ」
「僕たちは一頭ずつですか?」
トゥスクル組は全員一頭ずつにしておく
「ああ、そのほうがなれてるだろ?」
すくなくとも、こちらでやりあう以上、悪霊も人間と戦うのと大差ない
その夜
「結構豪勢ねえ…」
「始めてきたときの比じゃないわね…これは」
「そういや、お前らは数年前にここに来てたんだったな」
「いろいろあったわねえ…」
「昔語りをするような年でもあるまい?」
また豪快な飲みっぷりを披露しているカルラ
「はあ…あいつに付き合うのだけは勘弁願いたいものだな…絶対明日つぶれる」
「明日が出立ですか?」
「そのつもりだ」
手に持つ、徳利をそのままあおる
「そういう彰もすごい飲みっぷりだな」
「あいつほどじゃねえ…あいつなら樽ごと飲みかねない…」
あくまで軽くあおる程度だ
「さて、ヒカル、まだ酔ってはいないよな!」
「ああ、腹も6分目だ」
「やるか、手合わせ!」
「おう!」
木剣を握る
「行くぞ…」
しかし
「はあ!」
「おおお!」
ばきいぃん!
「ちっ、木剣では力に耐え切れないってのか…?」
粉々に砕け散った両者の木剣
「まだ、三回目だぞ…?」
「仕方ない、終わりにしよう…これじゃ、いくらあっても足りやしねえ」
「そうだな…」
戻り
「カルラ…別にお前が飲む分には構わんが…ドリィとグラァに飲ませるなよ…」
この二人弱いんだから…
「え~と、そっちの連中はどうしたんだ?」
ぶつぶつ一人ごとを言ったりしてる奴が数名
「あちゃ~、明日の出撃は無理だな…」
「完全に出来上がってるし…」
俺とヒカルは揃って溜息をつくのであった
翌日
「頭痛い~」
「飲みすぎだ!おかげで出立一日遅れるし…」
二日酔いでうなってる連中のせいで、今日の出撃は不可能となってしまった
「まあ、ここしばらくろくに休む暇なかったしいいとするか…」
刀の手入れもする暇ないほど忙しかったせいで、皆いろいろ疲れてたのだろう
「俺も刀の手入れぐらいするか…」
三刀全ての刃をちょっと固めの布で磨く
「俺もやるかな…」
二人で、刀の手入れ
「まあ、こんなものか」
最近は狼牙しか使ってないからな…錆びてないか気になっていたがそれもないようだし
「全部終わったか」
鞘に収める
「術の訓練でもやっとくか」
「そうだな」
開けた場所にでる
「勾玉を使用した呪法か」
「ああ、霊力使用の術だからな」
「そんじゃ、俺も久しぶりにこっちで行きますかね」
狼牙の柄には、勾玉と、鈴がついている
「こっちの鈴は、悪霊には意味ないんだがな…」
この鈴は妖怪限定で効力を発揮する、この鈴の音を聞いた妖怪はどれだけ強力なものでも動きが止まる
「火魂だけか?」
「まあな、それに、俺は炎や雷、風は自力で発生できるし、こいつは刀に炎の力を与えるためにつけてるに過ぎんがな」
手をそえ
「火魂!」
火柱が上がる
「やるねえ」
互いに術を見せ合い、夜はさっさと寝てしまう
翌日
「一日遅れたんだ、こっからは、かなり急ぐぞ!」
「了解!」
馬に乗るが、その前に、イザナミが言っていた
「このものたちも同行させます」
「永峰和人といいます、武器はこの日本刀です」
「永峰陽子です、武器は弓を使います」
「山田虎之助!武器はこの三節根だ、よろしくな!」
「上杉美園、武器は薙刀を使います、よろしくお願いいたします」
「沢木宗一郎、武器はサーベルだ、よろしく!」
「玉城萌夕だよ!よろしくね!」
何も持っていないところを見ると、己が拳が武器のようだな…
「当初より遅れが出ている、急ぐぞ!」
馬を飛ばす
「アジトはどっちだ!」
「このまま直線だ!馬なら半日あればつく!」
半日もかけたくはないが…それは仕方ないとするしかないか…
しばらくして
「見えた!アレか!」
「馬はここまでだ、ここからは歩くしかない…」
「了解」
馬を降り、先に進む
「どう攻める?」
愚問だよ、ヒカル
「まどろっこしいのは苦手だ」
オボロが言う
「こそこそするのも得意じゃないしな」
苦笑しつつウィニも言う
「決定だ、正面から突入する!」
正門を術でぶち破り
「トゥスクルが将、七夜彰、参上!」
「インフェリア代表として、ウィニーグ!」
「俺は名乗るまでもないな!」
それぞれの代表が、名乗りを上げる
「さて、またぞろうじゃうじゃと!」
「しょせん、烏合の衆よ、相手ではない!」
狼牙を抜き
「朱雀!」
刃に炎を纏わせ、それを飛ばす
その過程で炎は朱雀の形となり、敵を巻き込み昇天する!
「風よ!疾風の刃となりて…我が敵を撃て!」
旋風に巻き込まれ敵が吹き飛ぶ
「雷光よ!天よりきたりて、我が敵に裁きを!」
稲妻が敵を砕く
「勾玉一切使用してないんだな…」
「回収はしとくけどな」
さらに先に進み
「お待ちしていましたよ」
「サトリか」
「生きていたのか…!」
「ええ、あのお方に救われたのですよ」
「今お前が使えているものではないだろう?」
ニヴェには術師としての力は無い…
「そうですね、あの男はあっさりと我が主に殺されましたから」
「その主の名、二ヴェだな?」
「知っているのですか?」
「俺は奴を倒した国の将だからな」
「そうですか、では、ここで死になさい」
空間がゆがむ
「これは…」
やれやれ、幻術にしても、もう少しましなのを見せろよ
「この程度の幻術、気づくし、破るのも造作ないぞ?」
向かってくる仲間たちの幻影を迷うことなく全滅する
「幻術、実体がないと解ってても、ああもあっさり味方を殺せるとはね…」
「この程度の幻術に惑わされる俺ではない!」
まやかしを打ち破る心眼(偽)と、物事の本質を理解する浄眼をもつ俺には幻術は効力が薄い、先のインフェリアでのときは、その両方を使わなかったため、術にかかったが
一人が解けると連鎖して解けるようだ
「いいでしょう、ならば、この私自身が葬り去ってあげましょう!」
「お前ごときじゃ俺の相手はつとまらねえよ!」
狼牙ではない二刀を抜く
「行くぞ…御神流奥義…虎乱」
乱舞系の技が多い御神流だ
「ほう、これを防ぎきるとは…思いのほか力があるようだな…いいだろう」
構えを変える
「これは裏の技だからな…」
右と左を水平に構える
「花菱…」
これは流石にかわしきれないようだな
「まだ、まだです!」
「大概にしぶとい野郎だな!」
こうなれば
「神速…」
一気に二段まで跳ね上げ
「技というほどの物ではない!」
右、左、回し蹴り、とどめに二連の刺突
「ふう」
神速をとくと同時に切り裂かれた部分から血が噴出す
俺のほかのものから見れば、一瞬でこうなったように見えたろうな…
左の刃を一振りして収め、右の刃を一振りした後回転させながら鞘に収める
「このまま本陣に攻め込むぞ、といいたいが、今日はここで休もう」
「そうだな、サトリが倒れたことで、ここの悪霊は全員撤収したようだ」
そして、翌朝
「全軍出撃!敵将二ヴェの首を取るぞ!」
「あの悪漢、今度こそ成敗してくれる!」
「俺たちは特別長いカリがあるからな…きっちり返させてもらうぜ!」
トゥスクルの人間の全てが気力を高めている、当然俺もだ
「何をしでかすか解らんからな、気を引き締めていくぞ!」
馬を飛ばす
しばらくして
「妙だな…」
「やはりそう思うか?」
「ああ、悪霊の気配がなさ過ぎる…道中において戦力を削る戦法に出ると思ったが…」
「完全に迎え撃つ体制に入ったか…」
となると…戦法を考えたほうがいいな…
「トゥスクル組が城内に突入してニヴェを討つ、他の皆は外で敵戦力の撹乱を」
「承知した」
そして
「アレが奴の城か!」
「そのようだな…拠点のひとつごときにあそこまで豪勢なつくりはありえない」
「先に外からしかけておくか?」
「どうする気だ?」
「姑息だが?」
「かまわん、むこうが、それをよしとするのだからな!」
「了解!」
その瞬間
「炎よ!雷光よ!疾風よ!」
火の手が上がり、さらに風がそれを増幅し、止めとばかりに稲妻が落ちる
「何人かの敵兵は逃げていくな…」
「あの中で高笑いしているだろうな、あの男は!」
そのまま突っ込む!
「かーっかっかっかっか!!!!まっておったぞ!」
「ニヴェ…やはり貴様か!」
「その顔、見覚えがある、トゥスクルの傭兵の七夜彰とか申す男か!」
「傭兵ではなく!トゥスクルの将としてここに来た!」
斬りかかる
「このような奇襲、よもや迷いもなくやるとはな!」
「奇襲ってのはな、思いもよらないことをやるから奇襲足りえるのさ」
燃え上がる城の中で斬りあう
「御神流奥義…薙旋!」
「ぬうん!」
三撃目でこちらの体制を崩される
「いなすかよ…」
後ろのほうで、天井の板が燃え落ちる
「ちっ、時間もねえんだ!一気に決める!」
狼牙に手を沿え
「御神流、奥義の極…閃!」
神速の三段に入り、通りざまに抜刀し斬りさく
「ぐあああああ!」
脇腹を薙がれてもまだ話せるか
「その首、貰い受ける…」
跳ね飛ばす
「やばいな…本格的に崩れ始めたか!」
急ぎ撤収する
「こちらの負傷者の数は!?」
「ゼロです、一番、きつかったの彰でしょうが」
「正解、ま、神速入ったら、神速じゃねえと追いつけないしな」
「反則だよな…神速って」
「同感、まあ、そこに至るまでの過程が結構大変だけどな」
神速、御神流歩法の極意にして、御神流においては奥義全てに必要な基礎
集中力を高めることにより感覚時間を引き延ばす、それに体があわせようとするために、肉体の限界を引き出せる…一段がけで100%、二段がけでは身体能力はそのまま、感覚時間がさらに引き延ばされる…三段目になると、100%を超えた状態での神体利用が可能になるが…当然反動は通常に神速を使うよりも大きく、自らの制限時間を把握できずにその制限時間を超過してしまうと全身の筋組織が崩壊を起こす危険性すら伴う…
なお、通常の敵ならば一段だけでも十分脅威であり、三段目ともなれば、相手の行動すら許さず相手を切り伏せることすら可能になる、もっとも、同質の戦闘能力者などになると、二段がけ、三段がけでようやくなことも多い…
もっとも、今言ったとおり一段でも十分驚異的な身体能力の向上と感覚時間の引き延ばしが可能になるので、通常は一段の連発回数の強化、もしくは、一段がけでいられる時間の引き延ばしを行う剣士が多く、三段がけはもはや、俺以外で使い手がいるかどうかも怪しいほどだ…リスクに伴うだけのメリットはあるのだが…
「三段目までは入れる俺は、御神の剣士でも異常だからな」
「三段?」
「御神流の神速は、一段から三段まである、一段では、少し早くなる程度だがな」
「三段では?」
「自分以外の動きが完全に止まるな」
ただ、この状態を、自分の感覚で十秒も続ければ、間違いなく倒れるが…俺の場合10秒が限界時間…それを超えると…筋組織の崩壊が起きるだろう…確認してないけど
「それでも反則気味であることは変わりないな…」
苦笑する
「そういや、御神流はこっちの流派だよな?」
「ああ、俺はもともとそっちの出でな…魔法で過去に吹っ飛ばされるわ、その上、次元跳躍するわ…トンでもねえ人生送ってるなあ…俺」
「結局今の時間に戻ったって事か?」
「ああ、挙句、寿命が消えるなんてことになっちまったし…殺されるまでしなねえ」
「本当に…苦労してるな…お前」
「まあ、俺のことはどうでもいいんだよ」
しかし
「これで終わりじゃねえな…あくまでも敵軍の将はニヴェだ、だが、総大将は?」
戦闘指揮の全てはニヴェがやっていただろう…だが…
「まさか!?」
「当たり前だ、ニヴェは術師としての能力皆無だぞ?」
「空間を開いているものをどうにかしないといけないってことか?」
「ああ、それが誰か…実は予測がついてるんだよ…」
因縁がここまで連鎖するとは思えんが…それが可能な術師は限られる…それに…
「誰だ?」
「銀という蜘蛛神だよ…邪神の類だがね…城内に大量の蜘蛛がいたものでな…そうではないかと…」
「良くぞ気づいた!我が宿敵よ!」
「しろ、がね…銀えええええ!!!!!」
吠える…こいつには…いろいろと怨みもある!
「貴様とこのような形で今再びまみえようとは!運命とやらも面白い!」
「遊びで人を殺す貴様に同調などせぬ!」
右の腕を振る
「ぬっ!?」
「御神流、鋼糸!」
「ぬうう!」
引きちぎろうとするが
「無駄だ、そいつは15号だからな!」
捕縛用のもっとも太く、もっとも頑丈なもの
左の腕を降る
「こっちは0,1号だ!」
切り裂くことを念頭に置いた、細く、研磨されたその鋼糸に切り裂けぬものはない
右腕に絡まった瞬間引く
「グああああ!」
「化身をといたか…それでなくては話にならぬ…」
「腕が二本欠けてるが、さっきの分か」
「これで終わりにするぞ!」
神速に入る
「御神流…奥義…虎切!」
両断する
「これで終わらん!止めを刺す!」
二刀を構え
「射抜!」
頭を潰す
「止めだ!」
心臓に刃を突き刺す
「ぎあああああああ!!!!」
「貴様では俺には勝てん、未来永劫な…」
消滅する銀に、そうつぶやく
だが
「参ったな…道が閉じた…」
「そのようだな…」
「どうするんだ!?」
「次の満月をまとうや、こっちと向こうの時間の流れにはずれがある、こちらの次の満月に反魂の術を行えばいい、戻ったときには俺らがこっちに来てから一週間たってねえよ」
「それなんだが…」
聞くと
「マジか?」
「ああ、時間の流れが並列化してるんだ…反魂の術を使っても、戻るのは一ヶ月先だ」
「待てよ…いいこと思いついた!」
「何だ?」
「このまま空間ぶった切るってのは?」
「布流の剣か…?」
「いや…すぐに修復される奴をな」
「ふむ、どうやるんだ?」
「俺ならば可能だ…」
狼牙に意識を集中し
「空間斬!」
ネノクニとアシハラノクニの間の空間を切り裂きゼロにする
すぐに開いた道を縫いとめる
「これは構わないんだがな…俺たちまでこっちに来てしまったぞ?」
ヒカルとアマテラスまでこっちに来ちまったか…
「まあ、少しぐらいは付き合えよ、向こうにはスサノオやヒミコ、剛もいるんだし」
「あいつらに任せるしかないか、こちらのほうもいろいろと問題があるようだしな」
そして、いったん解散したのだが…次の仕事は速かった
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